早期にキャリアプランニングするべき理由

エンジニアは、若いうちからキャリアプランニングを行った方がよいといわれています。キャリアプランニングとは、自分自身の理想と照らし合わせながら仕事のライフプランを考えることです。就活生の場合でも既に会社員の場合でも、この先自分がどんな仕事に就いてどの役職まで上がり、年収をどれぐらい得たいのかといった展望を明確化していきます。この展望を明確化しておくことで、今後の仕事の目標も定まるため、モチベーションの向上にも効果的です。

現代のエンジニアは、転職や独立といった働き方も今や当たり前となってきており、自分の将来は自分で責任を持って考えなければならない時代となっています。キャリアプランニングを行った後はそれを実現させるために、さらなるスキルアップにも励まなければなりません。プログラマーであれば新しい開発言語を習得する、システムエンジニアであれば効率的な設計手法を身につけるなど、キャリア形成の幅を広げるためにもこれらの知識習得には常に意欲的でなければなりません。

頭の中に思い描く将来像に現実を追いつかせるためにも、日頃から業界のトレンドを追いかけたり、自分の苦手な分野を克服するなどといった対策を行いましょう。ただ、数年後・数十年後のビジョンを思い描くとはいえ、あまりにもかけ離れたプランを想像してしまうと現実とのギャップに悩まされることもあるため、堅実にステップアップを目指せるようなキャリアプランニングを行いましょう。

スキルアップ目的で転職した後、後悔しないために

職場に不満を感じたといった後ろ向きな理由ではなく、スキルアップが目的の前向きな転職も増えています。とくにIT業界でそうした例が多く、転職市場の新しい潮流とも言えるでしょう。しかし一方でスキルアップ目的の転職で失敗した例なども聞かれるようになりました。スキルアップ目的の転職の成否を分けるポイントは何なのでしょうか。

まずよく挙げられるのが「スキルアップの目的をしっかり意識できているか」です。「スキルアップしたい」と漠然と願うだけでより専門的な領域の職場に転職した結果ついていけなかった、あるいはいざ入職したら自分の適性とは合っていないことがわかったといったケースも多いのです。単にスキルアップをしたい、ではなく何のためにスキルアップしたいのか、そのために何が必要なのかを明確にしておきましょう。転職はスキルアップのためのゴールではなくあくまで手段として位置づけましょう。そのためにも転職先で何が習得できるのか、その習得できるものは自分が得たいものか、自分に向いているものなのかをしっかりと確認した上での職探しが欠かせません。

さらに仕事を通してどんなスキルを身につけていくのかもできるだけ明確にしておきましょう。とくにIT業界の場合、専門的なスキルを身につけることに意識が向いてしまいがちです。しかし実際にはリーダーシップやマネジメント力、情報収集力など経験を通して身につけるものも少なくありません。そうしたスキルの中から何を身につけたいのかを選択肢、その習得の機会が得られそうな職場を探していくのです。前向きな姿勢はよいのですが、スキルアップへの意識ばかりが先走りしてしまうと結局何も得られずに失敗してしまうこともあるので自分の現状なども見据えた上で転職活動を行っていきましょう。